2025年6月16日月曜日

コザクラインコの秘密 青色や緑色の羽色の秘密

  コザクラインコの羽色は、遺伝子によって影響を受けないニュートラルな状態の時は、青色または緑色に発色します。

では、なぜ、コザクラインコの羽色が青色や緑色が発色するのでしょうか? 

以下に、その仕組みについて説明します。

 

まず、鳥の羽色は主に二つの要素によって構成されています。一つは色素色、もう一つは構造色です。

1 色素色は、アントシアニンやカロテンなどの色素によって赤色や黄色などの色を発色します。りんごの赤色、にんじんの黄色がその良い例です。

黄赤

2 一方、構造色は、羽の微細構造によって光が特定の波長で反射されることで、青色を中心に虹のような色が光って見える現象です。分かりやすい例ではCDに光が当たって反射する時の色がその良い例です。


CD (2)


鳥の羽色は、このような色素色と構造色の二つの要素が組み合わさって見えるもので、遺伝子がこれらに特別な影響を与えなければ、羽色は青色か緑色に見えます。

自然界において構造色で知られている生物には、モルフォ蝶、カワセミ、玉虫などがいます。


構造色


以下のリンク先では、その詳細がご覧いただけます。


 

また、以下の動画では鳥の構造色について、とてもわかりやすく解説されています。



 

青色や緑色の羽色は、ボタンインコの場合、b1」「b2」という遺伝子によってコントロールされています。


  • b1が発現すると羽色は青色
  • b2が発現すると羽色は緑色
  • b1b2が同時に発現すると、羽色は青緑色


一方、コザクラインコには、これらと同じ遺伝子は存在しませんが、ボタンインコのb1b2遺伝子が合体したような遺伝子のターコイズ遺伝子がコザクラインコにはあります。

このターコイズ遺伝子が発現すると、水色から青緑色までの色が連続調となり、この連続調の色の中の一部が1色となって発現します。


さらに詳しく探求したい方は、以下のマニュアルのご購入をご検討ください。

水色のコザクラインコの探求(コザクラインコ ブリーディングマニュアル)