前回お伝えした通り、コザクラインコは、遺伝子が何も発現していないニュートラルな状態では、羽色は青色か緑色のコザクラインコになります。ところが、実際にはいろいろな羽色のコザクラインコがいます。
そこで今回は、そんな中でも最も質問が多い白色のコザクラインコに焦点を当てて、羽色の秘密について説明したいと思います。
では、以下の写真のコザクラインコをご覧ください。
このコザクラインコは、一般的にアルビノまたはブルーイノと言われる、赤目で白色の羽色のコザクラインコです。
まず、目の色に注目すると、目の色は黒色や茶色ではなく、赤色です。
この目が赤色になる理由は、遺伝子によるものですが、目を赤くする遺伝子は、大別すると2種類の遺伝子があります。
1つは「イノ」と言われる遺伝子で、もう1つは「ファロー」と言われる遺伝子です。
まず、イノ遺伝子は目の色を暗い赤色に変化させ、青色をほとんど減色させるため、青色の羽色は白色になり、緑色の羽色は黄色になります。つまり、ブルーイノは白色、グリーンイノは黄色になります。
次にファロー遺伝子ですが、ファロー遺伝子には4種類あり、
1.ブロンズ
2.ペール
3.ダン
4.アシェン
の4種類です。
1.ブロンズファロー遺伝子は、目の色を明るく濃い赤色に変化させますが、羽色にはほとんど影響を与えません。
2.ペールファロー遺伝子は、目の色を明るい赤色に変化させ、羽色の青色が強く減色し、青色の羽色は白色、緑色の羽色は黄色になりますが、腰から尾にかけて元の羽色がわずかに表現されます。
3.ダンファロー遺伝子は、目の色を明るく濃い赤色に変化させ、羽色にはほとんど影響を与えません。コザクラインコには存在しない遺伝子で、異種交配での移植ではなく、オリジナルでこの遺伝子を持つボタン族のインコは、キエリボタンインコだけです。それ以外では、ウロコインコのファロー遺伝子は、このダンファロー遺伝子だけです。
4.アシェンファロー遺伝子は、オカメインコだけに確認されている遺伝子で、目の色を明るく濃い赤色に変化させ、黒色の羽色をグレーに変化させます。
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